未塗装無垢材床へのニスの塗り方
用意しておく物
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使用する塗料
作品の使用目的や、好みに合った塗料を選んでください
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塗装用具
ニスハケやコテバケをお勧めします。ローラーは表面が荒れやすいので適しません
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塗料に適したうすめ液
塗料容器に適したうすめ液が記載されています。塗装用具を洗うときにも使用します
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研磨道具
240番と400番のサンドペーパーが必要です。空研ぎサンドペーパーを推奨します
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ウエス
いらなくなった綿布で代用できます。タオル地は埃が出やすいので避けてください
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マスキングテープ
塗りたくない場所を保護するために使います
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新聞紙やビニールシート
周辺の汚れ防止に使います
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ゴーグル、マスク、軍手やビニール手袋など
塗料の飛び散りによる汚れ防止に使います
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汚れてもよい服装
類に塗料がつくと、きれいに落とせません
塗装を避けた方がいい環境
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雨天や、湿度の高い曇天
塗料が乾きにくくなったり、表面が白く濁ることがあります
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極端に気温が高い日
塗料の乾きが早すぎるため、失敗しやすくなります
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極端に気温が低い日
塗料が乾きにくくなります
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強風
塗装面にゴミがつきやすくなります
未塗装の無垢材床を塗る場合の塗装手順
1.木地をよく研磨する
240番の空研ぎサンドペーパーを使って、木目に沿って研磨します
カンナをかけてある木材は表面がきれいに見えますが、塗料が染み込みにくい状態になっているので、しっかり研磨してください
研磨が終わったら、研磨カスをきれいに取り除きます
- 着色したい場合は、別資料をご参照ください。当資料の工程1と工程2の間に着色工程が入ります
2.ニスをよく攪拌する
一部の成分が沈んでいることがあるため、塗装前にしっかり混ぜておきます
試し塗りをして、ニスが固くて塗りにくい場合は適したうすめ液を加えて調整します
(油性のニスは10~20%薄める。水性のニスは基本的に原液のまま使用)
なお、油性系のニスは液温が低いと固くなる性質があるため、冬季などはあらかじめニスを暖かい部屋に移し、常温に戻しておくことをお勧めします
3.ハケで木目に沿って塗装する(1回目)
一気に厚みをつけないように、薄い層を塗りつけるイメージで、均一な厚みになるように塗装します
一筆書きにする必要はなく、乾く前であれば一度塗ったところを再度塗り直しても問題ありません
(乾きかけた場所を無理に直そうとするのは逆効果になります)
無塗装の木部にニスを塗る場合、1回目の塗装は木の吸い込みを止めるための塗装になるため、乾くにつれてつやが引けていきますが、これは正常な状態です。
4.完全に乾かす
容器に記載されている乾燥時間は20℃の環境で乾かした場合の目安です
塗布量が多い場合や、湿度が高い場合などには表記以上に時間がかかることもあります
5.塗装面を軽く研磨する(1回目)
400番の空研ぎサンドペーパーを使って、木目に沿って軽く研磨します
力を入れて研磨すると塗った塗料を剥がしてしまうため、軽い力で優しく研磨してください
この時、ニスが乾いていれば粉状の研磨カスが出ますが、乾いていない面を研磨すると、消しゴムのカス状の固まりの研磨カスが出ます
固まりの研磨カスが出た場合は、もう少し乾燥させてください
無塗装の木に1回だけニスを塗った場合、塗装前よりも表面がザラついていることがあります
これは最初の研磨で取り切れなかった木の繊維が、ニスを吸って起き上がったまま固まったためです
研磨することでこのざらつきを取り除き、表面を平滑にします
ハケ目や垂れなど、ニスの厚みによる凹凸は、研磨でできるだけならしておきます
研磨が終わったら、研磨カスをきれいに取り除きます
6.ハケで木目に沿って塗装する(2回目)
基本的な注意点は工程3と同じです
ほとんどの場合は木の吸い込みが止まっているため、1回目よりも少ない量で塗ることができます
7.完全に乾かしてから、仕上がりを確認する
乾燥に関する注意点は工程4と同じです
乾いた後の仕上がりが好みに合っていれば、そのまま完成となります
塗り足りないと感じる場合(もっと厚みが欲しい、つやが足りないなど)は、工程8へ移ります
8.塗装面を軽く研磨する(2回目以降)
研磨に関する注意点は工程5と同じです
表面に膜がつき始めているため、研磨すると表面に細かい傷がついて白く濁ったように見えますが、後ほどニスを塗ることでこの白さは解消されます
上塗りしても傷が気になる場合は、研磨に使うサンドペーパーの番手をより細かいものに切り替えます
(サンドペーパーは番手の数字が大きいほど細かく、小さいほど粗い)
- 研磨(工程8)が終わったら工程6に戻って塗装します(好みに合うまで繰り返し)